【認知症のリスク】安心して保険金請求を行うため 指定代理請求人の届出を行いましょう!

2021年03月08日

 

保険に入っていた方が認知症になってしまったり、また保険の受取人が未成年だったりする場合は、保険金を受け取ることができるのでしょうか?

具体的な事例を含め、お伝えしていきます。

認知症になってしまったら、保険の請求はできるのか?

最初の事例は、保険に入っていた方が認知症になってしまったら、保険の請求はできるのかというお話です。

ガン保険加入者がガンと診断されたので、保険の請求しようとしました。

しかし当の本人はその診断を受ける前に認知症になってしまいました。

保険金の請求には本人の意思表示が必要になります。

本人が意思表示をできない場合、保険金を受け取ることができるでしょうか。

『成年後見人』のデメリット

法律上の観点から考えると、認知症などで本人の意思表示が難しい場合、成年後見人を立てその方が本人の代わりに保険の請求をします。

年後見人は、ご親族が家庭裁判所へ申立てをし、裁判所が選んだ方が後見人となります。成年後見人が保険会社へ請求し、保険金の受取りもします。

保険金を使うときも成年後見人が必要だと思う範囲内でしか使うことができません。

『指定代理請求人』の届出を事前にしておく

こういった成年後見人のデメリットがあるため、この制度を使わないで済むよう皆様にやっておいて欲しいことがあります。

それは『指定代理請求人』を保険会社へ届出しておくことです。

『指定代理請求人』とは、意思表示ができない被保険者の代わりに保険金などを請求できる人で事前に指定しておくことができます。

指定代理請求人になることができるのは、本人からみた配偶者、直系血族、生計を密にしている三親等内親族です。

家族信託を一緒に提案される場合には、その受託者でも良いと思います。

認知症になってからガンと診断されても、指定代理請求人が保険会社へ請求することで保険金を受け取ることができます。

また保険金は加入者の口座ではなく、指定代理請求人の口座に振り込まれますので、ご家族が直接ガン治療のために使うことが可能になります。

未成年者の死亡保険の請求は?

保険請求時に困ってしまうパターンがもう一つあります。

次のお話は弊社で実際にご相談を受けた事例です。

家族構成は夫、妻(相談者)、子の3人家族で、お子様は10歳でした。

夫に問題があり離婚し、親権は妻が持つことになりました。

妻は、もし自分に万が一のことがあっても子が大学を出ることができるだけのお金を遺せるよう死亡保険に入りました。

仮に今、妻が死亡したら、保険金の請求ができるのは誰か。

原則はお子様です。

しかし今回の場合、お子様は未成年者です。

未成年者は法律上、行為能力がないので、お子様が保険金を請求することはできません。

『未成年後見』制度では不安が残る場合も

行為能力のない子の代わりに、『未成年後見』という制度が使われます。

未成年後見人は親権を持つことになり、保険金の請求もこの未成年後見人がすることになります。

では、未成年後見人には誰が選ばれるのか。

成年後見人と同じように家庭裁判所が親族あるいは専門家の中から適切な人を選びます。

妻が残した預金や保険金が多額であればあるほど専門家が選ばれる可能性が高くなります。

また他に候補者がいなければ、別れた夫が未成年後見人になる可能性もあります。

夫が保険金を請求し、自分のために使ってしまうことも考えられるわけです。

それでは妻としては不安ですよね。

『指定代理請求人』を決めておくと安心

そこで、やはりやっていただきたいのは指定代理請求人を決めておくことです。

未成年後見人はいずれにしろ必要になってきますので、あらかじめ決めておくと安心です。

事前に決めておく方法が1つだけございます。

妻が遺言書を作成し、「私が死んだら自分が親権を行使している子どもの未成年後見人は〇〇さんに依頼をします」ときちんと定めておくのです。

こうしておけば、妻がこの人であれば任せられるという方に未成年後見人に依頼することができます。

まとめ

今日のテーマは、保険金を実際に請求されるとき、その請求する方がどういう状況なのかを想像してご提案していただきたいというテーマでお話させていただきました。

認知症でも未成年者でも、事前に『指定代理請求人』を決めておくことで、保険金を受け取る際の不安が減ります。

ぜひご検討ください。