誰でもわかる家族信託③
成年後見のデメリットと家族信託のメリット

2020年10月21日

『家族信託』についての説明を続けていきます。

動画③は以下よりご覧ください。

【動画に使用しているテキスト】
https://trinity-labo.com/cms/wp-content/uploads/2020/09/31a6ef7da8494c08536a5b16e8e3d7b9.pdf
【参考資料】
https://trinity-labo.com/cms/wp-content/uploads/2020/09/55707a800b7b9b36bd55ccdce3259503.pdf

・伸び続ける家族信託

認知症対策や財産管理の対策に絶大な効果がある「家族信託」、
今どれぐらい伸びているのでしょうか?

2013年には3324件しかありませんでしたが、前年対比で年々増え続けて2019年には1万件を突破しました。
これが2020年になってもずっと伸び続けているのです!
何故これだけ伸びているのかというと、今までこういった認知症対策という方法が世の中になかったからです。
家族信託以外では、しっかりとした認知症対策をすることができないのです。

・成年後見制度

認知症対策として、国が用意した制度としては「成年後見制度」という制度があります。(平成の前半頃からあります)
この制度は、開始すると家庭裁判所の監督下で財産の管理をすることになります。
具体的な仕組みとして、まず本人が財産管理をできなくなったら、ご親族が家庭裁判所に申し立てをします。
そして、裁判所でほぼ見ず知らずの後見人が選任されます。ご親族である場合はほとんどなく、80%近くは第三者の弁護士・司法書士といった専門家が選任されます。
この人たちが本人の財産を管理することになるのです。
管理というのは、本人の銀行口座名義を成年後見人(弁護士・司法書士)の名義に変えて、成年後見人の金庫で管理するという流れになります。
しかし、家族ではない人がお金を持って行って管理するため、非常に不便になります。

お父さんの銀行口座を後見人が持って行ったとしたら、その翌月からお母さんの生活費はどうすればよいのでしょうか?
これは、後見人がお母さんに毎月渡していくことになります。
お母さんは、成年後見人に生活の面倒を見てもらうことになるのです。

・成年後見人の三大デメリット

① 専門職の後見人がつき家族と対立関係になることがある。
実例を基に、具体的にご説明いたします。
あるご家庭のお父さんが倒れられて、後見人として我々が選任されました。
お父さんの預金の管理は我々が行うので、お母さんの生活費を後見人の我々が渡します。
ある月にお母さんから、「今月は孫が中学校に入学するから、プラスで15万円欲しい」と言われました。
祖母として、入学祝いをあげたいという想いは当然ですが、後見人としては渡すことができないのです。
なぜなら、お父さんはお母さんに対して扶養義務を負っているで、お母さんの生活費に関しては本人の代理人として我々後見人が支払うことができます。
しかし、お孫さんへの入学祝いは「贈与」になってしまうのです。
本人から見たとき、お孫さんに対して扶養義務は負っていないので、どんな名目であろうと「贈与」になってしまいます。
我々が後見人として「裁判所の監督下にあるので無理です」と答えても、お母さんからしたら、「人の家の財産なのに何を言っているの」となり、喧嘩になってしまいます。
こういうことが、この成年後見制度にはよくあるのです。

② 専門職後見人の場合、継続の費用がかかる
    (財産額5000万円まで月2万~、5000万以上月5~6万)
後見人は管理している本人の財産から報酬をもらうことになります。
最低でも月に2万円、財産額が5000万円を超えるお客様に関しては最低5万円がかかります。これは、本人が亡くなるまで毎月かかり続けるのです。
この価格は、裁判所が成年後見人の報酬表を出していて、具体的な報酬額を決定するのも、裁判所の仕事になっています。なので、根切交渉などをする余地は一切ないのです。

例えば、財産が5000万円以上の方:月5万円→年間60万円
5年間その方が寝たきりであった場合は300万円かかってしまうため、お金がかかる制度でもあります。

③ 財産の管理が制約的になる。
    例えば、孫への贈与、自動車の買い替え等ができない。
成年後見人制度は、非常に杓子定規な制度です。
お父さんの名義の財産とはいえ、お母さんから見たらそれは一緒に作った財産です。
その場合も、成年後見人がつくと、全てお父さんの財産となってしまいます。
我々は、あくまで“家族の財産”という意味合いもあるのではないかと考えますが、法律はそうなってはいません。
日本国憲法で、「私有財産制」が定められており、民法によって人間一人一人の財産として定められています。そうなると、これは成年後見制度では解決できないのです。

そこで、家族信託です!
家族信託は、あくまで契約を締結しておけば本人が自分の財産管理は子供に任せると決めた!という意思表示ができ、管理方法も信託契約を作る時に書いておくことができるので、
非常に柔軟にお金の管理をすることができるのです。
そのため、この家族信託を使ったときの方が良い場合が多いということです!

まとめとして、家族信託をした財産(信託口座に入ったお金・名義変更した不動産)は裁判所の監督下には入らない、あくまで「家族で守る財産」になる!ということを押さえておいてください。

 

【『家族信託』のご説明④】につづく…